子宮頸がんワクチンの副作用に苦しむ方達が国と製薬会社を提訴するとのニュースが流れました。苦しんでいる当事者にとっては治してくれる可能性を持っている医師を敵に回したくはなかったのでしょうから、医師や病院は提訴していないのだと思います。
昨年、マンションの杭打ちデータ偽装の問題があり、マンションを購入した方々は、マンション事業者を相手に責任追及をしていました。マンション事業者は自分達も被害者だと言わんばかりに、下請け会社の建設会社、杭打ち会社に責任を擦り付けようとしていました。
マンションを買った方達の心情はさておき、責任問題については二転三転していました。住宅という人生で一番高い買い物をしたのですから、購入者が保証を求めるのは当然の事だと思いますし、多少なりとも精神的な負担を感じていたのは間違いないと思います。
子宮頸がんワクチンに関して言えば、このマンション販売会社に当たる存在が、医者であり、国であると思います。そして建設会社や杭打ち会社に当たる存在が製薬会社なのではないでしょうか。
しかし、ワクチン接種がマンション問題と大きく異なる所が、少女達が受けた被害がお金では代替することの出来ない、少女達の命であり人生なのです。
彼女達の苦しみとご家族の苦しみは、当事者でない我々では絶対に理解することも想像することも出来ない大きな苦しみのはずです。
さらにその苦しみを二重にしているのが、副作用から回復する為には、本来加害者側である 医師に頼るしかないということです。
ですから当然、自分達を苦しめる要因を作った医師を相手に裁判することが出来ないのです。
こんな悲劇はないでしょう。
私もニュースを見ていて涙が出て来ました。
この苦しんでいる少女達や家族を救おうと世界中の医療を研究し、命がけで助けようと行動する医師が出てこないことにも憤りを感じます。
不可能かもしれませんが、いつか私も彼女達を救えるような研究データが出せればと、微力ながら思っております。